ニナリッチ( Nina Ricci)のレールデュタン(L’Air du Temps)は1948年という何十年前にも発売されて、今なおニナリッチの人気香水として残っている伝説の香水です。
母だけでなく祖母が使っているのを試してみて気に入ったという人もいるようで、レールデュタンが「時の流れ」を意味するように、世代を超えても受け入れられ受け継がれる名香中の名香なのです。
渦を巻いた黄色い丸みのあるボトルでキャップには鳩がいるデザインを一度は目にしたことがあるでしょう。
2羽の鳩のキャップが特徴的ですが、1945年まで続いた第二次世界大戦の後につくられた香水で、鳩は平和の象徴となっています。
フランスの高級ガラス工芸家であるラリックがデザインしていることでも有名です。
フローラルベースのクラシックで落ち着きのある石鹸の香りで、年を重ねるごとに自分の肌と馴染んでくるような印象があります。
では、そんな現代に残る伝説の香水ニナリッチのレールデュタンはどのような香りなのでしょうか。
香りの一般受け、香り立ち、持続力、トレンドは?
主観ではありますが、ニナリッチ( Nina Ricci)のレールデュタン(L’Air du Temps)の香りの一般受け、香り立ち、持続力、トレンドは以下のように感じます。
一般受け
香り立ち
持続力
トレンド
カーネーションを中心としたフローラルスパイシーの香りで、高級石鹸のような滑らかな清潔感のある香りがし、クラシックな印象を与えます。
世代を超えて愛されてきた香水なだけに、万人に愛されるような嫌味のない香りです。
トップは滑らかでベースに向けてよりパウダリーな印象が強くなっていきますが、香りは大きく変化せず、リラックスできる石鹸の香りがふんわりと残り続けます。
1948年生まれの香水ということで両親よりも年上ですが、時代時代の変化に流されることなく、確固たる存在感をその時々に示してきた名香です。
レールデュタンはどんな香り?
キーノートとしてフローラルはスパイシーなカーネーション、スパイスはクローブ、ペッパーを中心にアルデヒドが効いたスパイシーフローラルの香りです。
石鹸の香りというのはレールデュタンにより生まれたのかもしれません。
トップのベルガモット、アルデヒドの香りが飛んでいくと、だんだんとパウダリーの要素が強くなっていきます。
ミドルからベースにかけてはキーノートの他にもガーデニア、ローズ、ジャスミン、イランイラン、イリスといったフローラルブーケの香りが女性らしく爽やかな印象です。
最終的にはムスク、サンダルウッド、アンバーのパウダリーな香りが、優しくセンシュアルな心地よさを与え続けます。
時代を超えて幅広い世代の人々に使われてきた名香レールデュタン。
レールデュタンを纏う度に、自分はレールデュタンが似合う様になってきただろうかとふと考えてしまいます。
つける度に時の流れを感じさせられ、懐かしい記憶が蘇ってくるような香りです。
今後も歴史を作り続けていくであろうレールデュタンを使いこなせるようになりたいものです。
ということで、以上現代に残る伝説の香水ニナリッチ「レールデュタン」はどんな香り?でした。